2025/03/10
令和7年3月7日新発田市「イクネスしばた」で開催された報告会へ参加してきました。
報告会第1部では、新発田市、佐渡市及び新潟県の農林水産関係部署の担当者より
行政としての有機農業に対する取り組みの報告がありました。
新発田市からは、令和4年度から「オーガニックSHIBATAプロジェクト」に取り組み
有機米の産地形成のための担い手の確保対策や有機JAS取得の推進に注力していること
について報告があり、除草対策としてロボットの活用や持続可能な農業の実現のため、
有機米の海外輸出と学校給食への導入状況などの報告がありました。
また、佐渡市からは農業の担い手不足と高齢化の現状を踏まえ、作業の集約化や食育の推進、
脱炭素の取組が重要との認識が示されました。
次に、新潟県からは、県の基本計画において「みどりの食料システム戦略」があり、2050年度
までに、有機農業を25%まで拡大することとされ、現在オーガニックビレッジを宣言している
新発田市、五泉市、佐渡市、阿賀野市と共に取り組んで行くことが報告されました。
続いて、第2部ではオーガニック野菜を販売しているナチュレ片山の石田店長より、小売店
におけるオーガニック商品の流通の実態について説明がありました。当該店舗は、食と健康に
こだわり独自の厳しい基準を満たした安全・安心且つ美味しく、原材料・素材がしっかりした
ものだけを販売しているそうです。
次に、新潟市東区岡山で認定こども園を運営している斎藤理事長より、運営するこども園において
実施しているオーガニック食材を使った給食について説明がありました。発達障害などの課題が
山積する現代社会において、幼年期における食の安全がいかに重要か、消費者の視点からお話が
ありました。
次に、生産者の立場から、させ農園㈱の取締役の佐瀬様、関根農園の農場長関根様より、報告が
ありました。
関根農園の関根様からは、関根農園の栽培環境面の強みとして、豊富な水資源を活用した科学的な
有機栽培技術、立地が販売先に近く従業員が確保しやすいこと、包装作業の省力化で就業時間が
短く、女性が働きやすい環境であることなどが報告され、最後に、関根農園の想いとして、
「科学を伝える場としてのオーガニック給食であってほしい」とメッセージが伝えられました。
報告会を通じて、環境保全と経済性、生物多様性の保全と脱炭素の取組をいかに両立させていく
かが重要であり、当協議会の「シン農業」のテーマとしても、引続き取り組んでまいりたいと
想いますので、よろしくお願いいたします。